今回は酉年にちなんで養鶏場のお話でした。有限会社日本バボルナ(大村ファーム)代表取締役の大村道子氏にご登壇頂きました。
まずは飯塚見田山のゆたかな自然の中にある大村ファームのご紹介から。『光と風の入る開放高床式オープン鶏舎』や『1~2羽のケージ飼い』等、安心安全な卵を適正なコストで生産する為の、大村ファーム特有の仕組みについて。
ファームで飼われている鶏は、ハンガリーバボルナ牧場原産。非常に身体が強い鶏なんだそうです。そのテトラSL種が産む卵をテトラエッグと呼び、この5年の間で『ブランド卵』化に成功。ここ数年、前年10%の伸びで売上が拡大しているのは、販売した卵の数量が増えたからというよりも、お客様にそのブランドが浸透し、質の良い卵をつくる為のコストに見合った『適正な価格』でしっかりご購入頂けるようになったからなのだとか。お客様への卵に対する『質』の啓蒙が、根強いファンを育て、業績拡大につながったのだと強調されていました。
表題の『食べ物を作る仕事は神の領域』という言葉は、大村社長が鶏卵生産者の矜持として常に意識されている哲学ですが、これが従業員の働き方のバックボーンにもなっているのだそうです。
「人間の身体を創り与えたのは神様。その身体を育て保つために摂る食べ物のなかに、嘘偽りや自然の摂理に反した要素が混入してはいけない。食べ物の生産者は、まさに神の恩恵に応えるべく、質の向上維持に努めるべきだ。」
この哲学が組織の中にしっかり浸透しているからこそ、まるで「みつばちのように」迷いを感じることなく誇りを持って働ける従業員が育つのだと。経営における哲学の大切さを強く感じました。
素材と環境に愛を以て臨み、新しい取り組みへの挑戦を続ける事で『アウトスタンディング(卓越さ)』を実現する。大村社長の挑戦は、まだまだこれからも続きます。
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