鎌田製作所は、博多区御供所町にあるイタリアンです。旬の素材を活かしたピザと、福岡ではお目に掛かれない珍しい日本酒の品揃えが評判となり、開業3年で着実にファンを増やしてきました。
今回の勉強会は、お店の成り立ちと開業当初のエピソードを通じて、お店作りのヒントに迫る内容でしたが、もうひとつの大きな特典が。お店の二階を貸し切り、オーナーのお話を楽しみつつ、一緒に自慢のお料理とお酒を味わうという、なんともぜいたくな催し。一粒で二度美味しい試みでした。
空圧機器の会社を経営しながら、様々な新規事業に挑戦されてきた鎌田氏。特にイタリアとの関係は深く、その縁もあって今のお店を開業することに。しかし、店舗の工期遅れや外国人シェフの確保などでトラブルに見舞われ、船出は決して順風満帆ではなかったとか。試行錯誤を繰り返しながら、軌道修正する日々が続きました。
なかでも、個性派ぞろいのスタッフのチームワークを醸成させる取り組みは、大きな課題でした。スタッフはそれぞれに得手不得手な部分があり、また鎌田氏との年齢差もあって、それを単純にコミュニケーションで埋めるのは困難だと感じていました。どうスタッフと接すれば、お店をともに営むチームとしての共感を高め、良い相乗効果を得ることが出来るか。
オーナーの仕事は、スタッフと共に汗をかきつつ、足りないところを埋める努力。そして信じ抜く闘い。そう信念を語る鎌田氏。スタッフ間の能力のスキマに生じる不満を、自ら積極的に体験し、少しずつ埋めていく。地味ながら、その方法に勝るものはない。そう鎌田氏は考えているようです。
今後は、モノづくりの視点を織り交ぜ、『縦のシナジー効果』でお店を成長させていきたいとの事。鎌田製作所のフェーズ2構想は、既に始まっているようです。
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