未だに収束の気配が見られないコロナショックですが、当然ながら世論の多くは、コロナ禍における影響の負の部分に焦点を当てがちです。しかしながら、物事にはひとつの現象に対して、必ず別の見方が存在します。
ある金融業界の関係筋が、コロナショック以降に注目されている投資テーマについて語っていました。つまり、コロナショックによって、社会的需要や要請が高まったと見られるサービスのキーワードです。ざっと羅列しますと、『タッチレス(非接触サービス)』『テレワーク』『DX(デジタルトランスフォーメーション)』『ビッグデータ・AI(人工知能)』などが、その筆頭株なのだそうです。『タッチレス』や『テレワーク』といったコロナ禍における社会的要請が、『DX』『ビッグデータ・AI』の推進や本格的導入を加速化させた、とも言えるでしょう。
私が今月から所属している保険代理店でも、この流れはとても顕著です。コロナ禍以降、積極的なDX技術の導入と、それに伴なう対顧客サービスへの工夫や改善がしっかりと取られてきました。
例えば、『タッチレス』というテーマにおいては、『ZOOM』や『ベルフェイス』といったテレビ電話会議ツールでの面談の在り方について徹底分析し、それを社内の教育プログラムに反映させました。従来の対面式面談と、モニター越しの面談とでは、顧客における情報の感じ方や受け取り方が、明らかに異なるからです。傾聴や情報発信に関する所作から、モニターを通じて共有する資料の内容や見せ方に至るまで、細かい工夫と配慮が随所に織り込まれています。
組織として、DXとそれに準拠する面談技法の積極導入に取り組んでいる理由は、会社と協業関係にある様々なマーケットホルダー(たくさんの顧客リストを保有している企業)から斡旋されてくる顧客からの、テレビ電話による面談ニーズが増加傾向にあり、その顧客の満足度を最大限に高める責務を、会社が担っているからです。
コロナ禍以前の世界に戻れないと云われる昨今、DXに対応する組織の柔軟性が問われています。
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