伝説の天才コピーライターが教える最強のハンバーガー屋のつくり方。

ゲイリー・ハルバートという人物をご存じでしょうか。謎だらけの素性で、経歴もはっきりしないのですが、DMで19ドルの商品を300億円分販売したり、一回300万円のセミナーで、多くの熱狂的参加者を集めるなど、伝説的な業績で知られていた、天才的コピーライターだったそうです。今回は、ゲイリーがかつてのセミナーで語ったとされる、商売の本質に迫る逸話をご紹介します。

 

ゲイリーは、セミナーの参加者に「もし、俺と君たちがハンバーガー屋を開店し、誰が一番売れるか競争するとしたら、君らは、その競争に勝つために、どんな条件が欲しい?」と質問しました。

 

参加者の反応はさまざまで、「秘密のソースのレシピ」や「最高の牛肉」、または「最高の立地」といった回答が並びました。

 

ゲイリーは、彼らの回答をひと通り聞いて、こう言い放ちます。

「OK。君たちに、その条件を全部あげよう。その有利な条件を君たちにあげたところで、俺には、たったひとつ欲しいものがある。それさえあれば、俺は君たち全員を打ち負かせられるがね」。

 

さて、彼が唯一欲しかった条件。一体、なんだか分かりますか?

「腹をすかせた群衆(見込み客)」。それがゲイリーの答えでした。

 

参加者の回答は、多くが「商品そのもの」や「商売条件」に偏っていました。「商品中心思考」と表現しても差し支えないでしょう。素晴らしい商品を揃え、よい商売環境を整えても、肝心の客がサービスを欲する状況になければ意味がない。そのうえで、今どきの商売は、いかに客のニーズを捉えるかが最優先であり、さらにその隠れた(潜在)ニーズを客に気づかせ、動機を促すことこそが商売成功の秘訣であることを、ゲイリーは伝えたかったのでしょう。

 

さて、私の今年のスローガンは、「感動実践」としました。お客様が何に心を動かされ、何にときめくのかを、自身のサービスを通じて見極め、実践しようと考えています。ムムッ、難しい課題です。