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ベーシックインカムと新しい資本主義(中編)

前回に引き続き、ベーシックインカム(以下BI)について紹介していきましょう。

 

BIは、資本主義下における国民の経済的格差を緩和することを目的に、社会保障政策の一環として度々研究課題となり、またいくつかの国で導入実験も行われました。国家がBIを導入する利点はどこにあるのか。大きく以下の3点が期待されています。

  1. 経済格差緩和により、国民の消費が進むことで、内需経済の活性化が期待出来る。
  2. 将来の不安が減り、子どもや労働人口が増える。
  3. 社会保障のほとんどをBIに置き換えれば、制度の簡略化が実現し、運営コストが軽減する。

しかし、現時点における各国の導入実験や政策は、所得層や地域を限定したことによる検証の困難さや、国民の理解を得られないなかで、成功事例は未だに存在しません。(NHKの特集サイトにてその事例がわかりやすく記載しています。)

 

最も大きな課題は、その財源をどこに頼るのか、ということでしょう。(次回に続く)