『仕組債』という金融商品をご存じでしょうか。
近年、金融商品に関する相談センターにて、昨年の苦情件数が全体の4割弱を占めている商品です。
仕組債は、その名の通り債券(国や企業の借用証書のようなもの)の仲間ですが、その性格や安全性は、債券と大きく異なります。
通常の債券は、発行元の借金ですので、約束した期日が来れば、わずかばかりの利子を付けて満額返済します。つまり元本割れしにくいのが特徴です。一方の仕組債は、この債券の要素に、他の金融派生商品(デリバティブ)の要素を組み入れて作られた商品で、非常に複雑な仕組みとなっています。
債券にしては比較的高利回りなので、一見良さそうな条件に見えますが、運用期間中に対象銘柄があらかじめ決めた基準を下回ると(ノックイン)、元本割れで償還期日に返ってくる可能性が高いとされています。
ノックイン後の中途売却はさらに損失を生みますので、要注意ですね。
《参照元:日本経済新聞22/1/29掲載記事より》
コメントをお書きください