2023年度税制改正大綱における表題の後編です。
前編は「暦年贈与の持ち戻し期間が3年から7年に延長へ」を解説しました。今回は、もうひとつの大きな改正点「相続時精算課税の特別控除額とは別に、基礎控除枠を創設」という点についてお伝えします。
●相続時精算課税とは?24年以降の変更点は?
制度活用による贈与額のうち、累計2,500万円まで贈与税が非課税。贈与者が亡くなり相続が発生した際に、相続財産に生前贈与を受けた分(贈与時価格)を合算した額に、相続税が課されます。
2024年以降、特別控除額に基礎控除110万円(×贈与年数)が追加され、贈与時控除枠が拡大します。
●誰が使えるの?
【贈与者】60歳以上の父母もしくは祖父母
【受贈者】20歳以上の贈与者の子や孫
●どのようなケースで使うとメリットがあるの?
*必要な時期にまとまった額の贈与を行う場合
*不動産など、今後価値向上が見込まれる財産を所有している場合
制度活用にはデメリットもあります。ご検討の際は、税理士や弁護士等の専門家にもご相談願います。
《参照元:日経新聞令和5年1/1記事より》
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