冷めてもサクサク揚げたて食感が楽しめて、しかもなんだかクセになる味。今日食べて、明日もまた食べたくなるのが、とよ唐亭の『げんこつからあげ』です。福岡地区にお住まいの方ならば、あの特徴的で真っ赤な看板を、あちこちで目にすることも多いでしょう。看板で微笑んでいる「指さしおじさん」こそ、とよ唐亭創業者の豊永憲司社長です。
今年一月、現在に至るお店の成り立ちと、ご自身のお仕事に対する想いを綴ったはじめての著書『繁盛店にはわけがある 小さなハッピーを届け続ける「とよ唐亭」のこころ至上主義(梓書院刊)』を上梓されました。経営の実践書として読める一方で、豊永社長らしい、「ひとの生き方」への共感に満ちた、エッセイとしての側面も楽しむことが出来る内容です。
豊永社長には、今まで何度もお世話になっています。コロナ禍前まで私が主宰していた経営者勉強会では、2回に渡りご講話いただきました。15年開催の第20回では「繁盛店には訳がある!儲からなくても損しない店舗経営術」、18年の第50回は「商売の王道を支える組織とは?」というテーマで開催。どちらも盛況で、会としても面目躍如の勉強会でした。
このふたつのテーマの変遷にも見られるように、初期の豊永社長の課題は、「ビジネスモデルの完成」だったように思われます。しかしながら、多店舗展開が進み、従業員が増えるにつれ、「どのように組織を育んでいくか」というものに変化していきました。豊永社長のなかでは、「ひとの人生にとって、働くとはどういう意味を持つのか」という普遍的な問いかけにも、深化していったのかもしれません。
とよ唐亭の社訓でもある『とよ唐マインド』には、「個々の人間力の醸成」を促すことこそが、強い組織づくりのキモであるという、豊永社長の強い信念が込められているようです。
《とよ唐マインド》とは?
- 素直で謙虚、いつも明るい人であろう
- 現状に満足せず、常に創意工夫しよう
- いただきます、ありがとうを、きちんと言える人であろう
- 不平不満や悪口を言わず良い所を探そう
- 仲間に愛を、チームワークを大事にしよう
- 陰日なた無く行動しよう
- 当たり前の事をきちんとやろう
- 成長と学びを一生追求しよう
- 食べ物を粗末にせず、全ての物事に感謝しよう
- 相手の立場になって考えよう
- 苦難を楽しむ精神力を持とう
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