面談でご相談に接していると、ご夫婦ともに正規社員のご家庭が増えていることを実感しますが、ご家庭の事情もあり、非正規雇用でお仕事をされている奥さまもいらっしゃいます。そんな奥さまにとって、「年収の壁※」問題は気になるところ。おおまかには5つの壁が存在すると云われます。
この壁は「社会保険上の壁」と「税法上の壁」に大別することが出来、実は手取り給与減にインパクトが大きいのは前者。年収130万円(従業員101名以上の会社に長期・長時間従事する場合は106万円)を超えると、奥さまはご主人の社会保険上の扶養から外れ、ご自身でお勤め先の社会保険等に加入することになります。一般的には保険料は給与収入の15%と考えられますので、大きな手取り減の原因にはなります。
今年10月から始まった国の「年収の壁」支援強化パッケージも、この「社会保険上の壁」に対する配慮です。但し限定的な措置と見られていますので、これを機に、今後の働き方の最適解を検討するための一助として、捉えられたほうがよいでしょう。社会保険料等を自ら納めることは、将来の年金増や手厚い保障の権利を得られるということでもあります。一考の価値ありと云えるでしょう。
※「年収の壁」問題:
非正規雇用者として働く際に、税金や社会保険料の負担が生じる年収基準のこと。一般的には103~150万円の間で5段階の壁が存在する。
《参照元:日本FP協会Web限定コラムほかより》
コメントをお書きください