今回は6月24日掲載分「書斎からこんにちはコラム」の補足的な意味合いで、年金の「100年安心」問題を解説します。
小泉政権下の2004年、国は年金制度維持と制度の信頼回復を目的として、おもに以下の制度改革を実施する旨、取り決めを行いました。
- 基礎年金の国庫負担を、当時の1/3から1/2へ2009年までに引き上げる。
- 保険料を、厚生年金および国民年金ともに、2019年まで段階的に引き上げる。
- 将来の給付水準を引き下げる仕組み「マクロ経済スライド」を2040年まで導入する。
さらに、年金財政が今後100年維持出来るよう、少なくとも5年毎に財政検証を実施することを義務付けました。今年は、その財政検証を実施する年で、夏以降になんらかのコメント発表が行われるものとされています。
これを当時の内閣が「100年安心」と表現したことから、「生活保障水準が100歳まで安心」という誤解を一部の国民に与えた為、問題となりました。この誤解は後に「老後2,000万円問題」で炙り出されることとなります。
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