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遺族厚生年金見直し、今後のポイント

現在、遺族厚生年金に関する給付の見直し検討が、国の社会保障審議会を中心に進められています

 

遺族厚生年金は、厚生年金加入の被保険者(主にサラリーマン)が死亡し、その配偶者に渡されるもの(18歳未満の子がいる場合は遺族基礎年金も併給)ですが、配偶者である夫を亡くした時点で40歳~65歳未満の妻の場合は、さらに中高齢寡婦加算が支給されます。

 

しかし、これら制度は被保険者との死別による、子がいない妻と夫のケースでは、給付のなされ方が異なります。遺族が夫の場合は、55歳まで年金は受け取れませんし、中高齢寡婦加算もありません。

 

背景には、かつては専業主婦のいる世帯が多かったため、夫が死亡した場合の就職難や生活苦を配慮している点が挙げられます。しかし、今や共働き世帯が一般的で、家庭内での夫と妻の役割もさまざまです。そのために、むしろ男女の給付格差が問題視されるようになりました。

 

今後、厚生年金の男女同一有期(5年間)給付化や中高齢寡婦加算の廃止が検討されていますが、その対象はあくまで子がいないケースに限られます。子があるケースの場合は、現時点ではほぼ現行制度を維持することとなっています。

 

《参照元:厚生労働省「遺族年金制度等の見直しについて」資料より》